ゲーム大好き人間の部屋

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アストルティア創世記①アストルティアとは

APEXばっかりやっているせいで、最近ドラクエ10も全然プレイできていない、ゲーマーのジンです。もっと時間が欲しい…

 

今回はアストルティア創世記という、公式が出している設定集とゲーム内の会話、ストーリーやゲームとしての種族や職業、武器や防具の能力から、アストルティアの歴史を解説・考察していきたいと思います。

 

アストルティアの起こり

まずこの「アストルティア」という世界はどういう経緯から生まれたのか、から見ていきましょう。

 

アストルティア創世記の神話「アストルティアの誕生」にはこのように書かれています。

 

この世界の生まれる前…はるか遠い場所、はるか古い時代に「とこしえの揺り籠」と呼ばれる世界があった。

とこしえの揺り籠はあまりにも長い星霜を経たため、滅びを迎えようとしていた。

この時、古き世界の神より万物創生の力を授かり、新天地を求めて旅立ったのが光の女神ルティアナであった。

 

以下はルティアナの能力で世界が生まれた、という文なので省略します。

 

つまり要約すると、とこしえの揺り籠と呼ばれる世界があり、滅びそうであった。そこへやってきたのが万物創世の力を得たルティアナ。ルティアナがその力でその世界を復活させ、アストルティアとなった。という事です。

ちなみにこの「アストルティア」という名も、女神ルティアナにちなんでつけられた名前だそうです。アスト「ルティア」、という事ですね。

 

まず気になるのが「とこしえの揺り籠」という言葉。恐らくこのアストルティアになる前の、とこしえの揺り籠と呼ばれていた世界は他のドラクエシリーズの世界と考えて良いでしょう。

候補となるのは、10以外のナンバリングタイトル10作品。そのうち、アストルティア創世記が出た時期的、1~3の繋がり的に11はまずないでしょう。そして、他シリーズとの明確なつながりのある1~3,4~6もまたないでしょう。

つまり候補は7,8,9の3作品。

そこで気になるのが、そのとこしえの揺り籠の世界が滅びた原因、長い星霜。

星霜とは、星は一年で一周、霜は毎年降る事、から歳月という意味を持つそうです。

つまり長い歳月を経た為に大地の寿命が来てしまった、という事なのでしょう。

 

大地の寿命が来るくらい、とんでもなく長い年月を経た、という事なのでしょうが、なぜ歳月、という言葉を使わずにわざわざ星霜、という言葉を使ったのでしょう。

メタ的な話をすれば、創世記という神話の話であるから、あまり一般的ではない言葉を使う事で神秘的な感じを演出しようとしていた、と考えられますし、とてつもなく長い年月、という意味を込めて星霜、という言葉を使ったとも考えられます。

ですが自分はどうして「星」という言葉を入れたかったから、と考えています。

 

星という言葉から過去作を匂わせたい、という思惑があったからだと考えています。そして歴代ドラクエタイトルの中で、星という言葉が入っているのは一つしかありません。

 

それはドラクエ9「星空の守り人」です。

 

ドラクエ9にはセレシアという女神に創造神グランゼニスという神もいました。

そしてアストルティアを作ったルティアナは古き世界の神、つまりとこしえの揺り籠の神から万物創生の力を授かった、という事です。

とこしえの揺り籠が9の世界であれば、古き世界の神、とはグランゼニスの事。創造神であれば、万物創生の力を与えられるのも不思議ではありませんね。

 

ちなみにグランゼニス、とは名前はドラクエ10でも登場します。ドラクエ10には女神ルティアナが生み出した7柱の種族神がおり、種族神が各7つの種族を生み出したと言われています。グランゼニスはその内の一人で、人間の神です。

恐らく9と10でのグランゼニスは同名の別人、というか別神でしょう。

メタ推理をすれば、匂わせやファンサービスなのかもしれません。

ですが、漫画などでは亡くなってしまったかつての師匠の名を自分の弟子に付ける、みたいな展開なくはないので、力を授かった相手の名を自分の子に付ける、というのもそこまで無理やりな感じはしないと思います。

また、9のストーリーからも人間の神にグランゼニスと名付けた思惑を考察できます。

 

9世界での創造神グランゼニスが、9の世界を生み出したとされる記録は以下の通りです。

 

我は 空と 海とを わかち 空には 星々を 海には 大地を うかべた。

鳥や 魚 けもの 花々や 木々 ありとあらゆる 生き物を 我は 空に

海に 大地に 創り… 最後に 人間たちを 創った。

 

さすが創造神。ありとあらゆるものを創りました。しかし最後に創った人間に少し問題がありました。

人間には、正しき者と悪しき者があり、悪しき者ばかりが栄えてしまい、正しき者は衰退をしてしまいました。その為に、グランゼニスは人間を「失敗作」として滅ぼそうとしました。

それを止めたのが、グランゼニスの娘である女神セレシア。文字通り「身をもって」人間の清き心を証明しようとし、それによりグランゼニスは一時的に人を滅ぼすのをやめました。

 

つまり9世界のグランゼニスは人間を創った事・人間を失敗作だと思っていたんですね。それをルティアナが知っていたとすれば、力を授かった恩として、自分の子にグランゼニスと名付け人間の神とし、人間を創る事を成功させる。

それにより、師匠というわけではないでしょうが、9世界のグランゼニスの仇討ちというかリベンジというか、恩返しをなそうとした、とも考える事ができます。

 

また、アストルティア創世記における9世界の呼び名「とこしえの揺り籠」。

揺り籠は言わずもがな、子供のころに使うあれですね。とこしえは永遠、永久、という意味。

少し言葉を変えれば、とこしえの揺り籠とは「永遠に子供」とも言えます。

 

グランゼニスからすれば、人間は失敗作でした。若干無理やりかもしれませんが、失敗作とは完成品ではない、という事。完成品ではない、つまりは未完成。未完成→成熟していない、という事になり、成熟していないとは大人ではない、という事になり、つまりは子供である、という風に取る事もできます。

 

そして女神セレシアの身をもった証明により、その失敗作を滅ぼす機会もなくなってしまいました。滅ぼした後、新たに創り直す気だったのか、そのまま滅ぼしっぱなしにする気だったのかは分かりませんが、どちらにしろそういった事できなくなり永遠にそのままになってしまった世界。

 

つまり、永遠に失敗作(子供)が蔓延る世界。永遠なる子供の世界、という事から「とこしえの揺り籠」という呼び名になったのではないかと、自分は考えています。