モンスターハンターサンブレイク、メル・ゼナの考察
復帰第一弾のブログは、つい先日体験版が配信された「モンスターハンターライズ・サンブレイク」のメインモンスター、メル・ゼナの能力についての考察です。
瞬間移動のような高速移動。生態系を重視しているモンハンにおいて瞬間移動というのは非現実的なものになってしまうため、あれにもしっかりとした設定があると考えられます。なので、メル・ゼナの瞬間移動について、現実的な考察をしていきたいと思います。
瞬間移動のからくり
瞬間移動の原理
まとめ
ちなみに
瞬間移動のからくり
あの瞬間移動は、メル・ゼナのモチーフである吸血鬼がこうもりの大群となり、霧のように消え、突如として現れる、という設定を瞬間移動、というものに置き換えたのだと考えられます。
ではあれはどういった原理の技なのでしょうか。
その能力の理論とは何なのか。
結論を言いますと、あれは「加速の工程を省いた急加速」だと考えられます。このブログでは、この加速のない急発進を「瞬間加速」と呼ばせてもらいます。
それでは詳しく解説していきます。
ご存じの通り、物体が最高速度に到達するまでには必ず「加速」という工程が存在します。少しずつスピードが増していく加速、そして最高速度に到達し、その後少しずつスピードが減っていく減速。
この三工程が通常の動きです。
ですがもし、この加速・減速という工程が無かったとしたらどうなるでしょう。
動き始めた瞬間から最高速度、止まる時も一瞬でピタッと止まる、100と0の時しかなかったとすれば?
例えば新幹線が最高速度のままホームに入ってきて、その速度が急に0になりホームに停止したとします。
実際には違うと分かっていても、それは瞬間移動に見えませんか?
また、某人気漫画「ドラゴンボール」における主人公、悟空が初めて瞬間移動を披露した際、ベジータは「超スピードによる誤魔化しだ」と言っていました。
そう。メル・ゼナの瞬間移動は、超スピードによる誤魔化しなんだと考えられます。
ただでさえ目で追う事の難しいその超スピードを加速なしで行うため、メル・ゼナが瞬間移動をしたと思えるほどの動きを見せる、というのがこの瞬間移動のからくりであると考えています。
瞬間移動の原理
ではなぜメル・ゼナはそんな瞬間加速をできるのかを解説していきます。
結論から話せば、これはメル・ゼナが吸血鬼モチーフだからです。
詳しく解説していきます。
これは吸血鬼にそんな伝承があったから、といったようなものではなく、現実的なメカニズムの問題として、吸血鬼という設定が瞬間加速においては非常に重要なんです。
そもそもこの瞬間加速、我々人間や先ほど例に出した新幹線などはなぜやらないのでしょうか。
加速の工程を省くことができるのなら、リレーのバトンを受け取った瞬間から最高速度で発進することができ非常に有用ですし、他のスポーツにしてみても、瞬間移動にも見える動きは非常に強力です。
新幹線に限らず、車や電車なども、これができれば移動時間の短縮が可能です。まあこれに関しては、運転手の動体視力の問題的に、事故の可能性が高くなりそうなので現実的に厳しいとは思いますが。
そこはさておき、なぜやらないのか、という問いの答えは「できないから」に他なりません。
なぜできないのか。
それは人間に空を飛べ、といっても鳥のように空を飛ぶための羽という器官のない人間といったような器官が足りないから、ではありません。
なぜなら瞬間加速を行うために必要な器官自体は人間にも、機械にも備わっています。ですが、その器官を人間や機械は瞬間加速を行うための使い方ができていないからです。
ではその器官とは何なのか。
それは「心臓」、機械で言えば「エンジン」です。
詳しく解説します。
そもそも、この瞬間加速を行うために必要なものは何なのかでしょうか。
それは「エネルギー」です。
我々人間が日々食事をしているのは、エネルギーを生産するために他なりません。機械に関しても、エネルギー、燃料が無ければ動く事ができません。
そしてそのエネルギーは体内で生産をされ、日々消費されていきます。スポーツなど、体を動かすとお腹が空くのは、体を動かすという行為がエネルギーを消費しやすい行動だからです。
そう、通常の加速と減速がある動きですら、それなりにエネルギーを使うんです。
瞬間加速は、その「加速から最高速に到達し止まる」までの一連の動作の中で必要になるエネルギーを、ほんの一瞬のうちに一気に要求をするようなものです。
通常時のエネルギー供給では、とても賄えきれないほどのエネルギーが必要になります。
それを賄うにはどうするか。当然ながら、エネルギーの供給量を増やせばいいんです。
ではどうやって増やすか。
そもそものエネルギーを全身に運ぶためのポンプの役割を担っているのが心臓であり、そのエネルギーを運ぶものこそが血液です。
ならば考えられる方法は二つ存在します。
一つは心臓の鼓動を速めるなどして、血流を加速させる事でエネルギー供給のペースを速め、運搬回数を多くする事。
もう一つは体内に循環する血液量そのものを増やす事で、供給できるエネルギーの絶対量を増やす、運搬量自体を増やす事。
そう、「体内の血液量を増やす」事で。
そしてご存じの通り、メル・ゼナのモチーフは吸血鬼。
つまりメル・ゼナは血液を吸う事で体内の血液量を増加させ、瞬間加速に必要なエネルギーの供給量を確保しているのだと考えられます。
これはメル・ゼナが吸血鬼だからこそ、できる芸当の技なんです。
まとめ
まとめます。
メル・ゼナの瞬間移動は加速のない急発進「瞬間加速」による行動であり、それに必要なエネルギー供給のために血液を吸い、体内の血液量を増加させている、という事だと思われます。
血を吸う吸血鬼モチーフの設定を、瞬間加速に必要な血液量の確保に落とし込んでいるとても秀逸なモンスターだと考えられます。
ちなみに
ちなみにここからは蛇足になりますが、我々人間も血液量を増やすか、血流を加速させる、のどちらかができればメル・ゼナと同じように瞬間加速が理論上は可能でしょう。
日本が誇る、大人気の某海賊漫画「ワンピース」の主人公、ルフィのギア2こそ、この瞬間加速だと言えると思われます。
知らない人向けに一応解説しますと、ギア2とは足をポンプにすることで血流を加速し、身体機能を大幅に増幅させる能力、というか形態です。
とはいえ、ギア2は常人では心臓が血圧に耐え切れないと作中で言われているので、本当に理論上は、で現実としては恐らく無理な技なんでしょうね。